情報収集

FXに限らず、株式などの投資を行う際には、今から取引しようとする投資対象の情報収集が必要になります。いかに早く、正確に情報を収集するかが利益を上げるための重要なポイントの一つとなります。

はじめは、各国通貨の金利差を確認することから始めましょう。
金利1%の通貨と金利5%の通貨。当然のことながら、金利の高い方を持っていた方が有利ということで、金利5%の通貨に人気が集まります。
ここで金利が高いだけで買ってはみたものの、為替レートが下落。数日後、金利の引下げが発表なんてこともありますので今後金利引下げ観測がないかのチェックは必要です。

しかし、金利だけでは不十分です。次のステップとしては経済指標に注目しましょう。
発表された経済指標の数値が、前回より、または事前予想より高いのか低いのか、これによって今後の為替レートの流れを掴みましょう。
例えば、各国の経済指標などは、プロのディーラーとほぼ同時に入手できますし、インターネットの普及 により、より多くの情報を比較的容易に入手可能となっています。発表された数値が事前予想と違っていた場合には、為替レートが大きく動くことがあります。

また、新聞やニュースもこまめにチェックしましょう。普段何気なく見ているニュースも、為替が変動する材料となるかもしれません。いち早くニュース内容か ら「買い材料」なのか、「売り材料」なのかを察知することも大事になります。つまり、為替の情報を知ることとは世界情勢を知ることになるのです。

米国の主な経済指標

指標 発表主体 発表のタイミング 発表の内容
雇用統計 米労働省 毎月第1または
第2金曜日
NY時間8:30
前月の「非農業部門雇用者数」「失業率」「平均時給」など。その速報性から、為替関係者にとって重要な指標の一つ。中でも「非農業部門雇用者数」が注目され、数値が増えればドルの買い材料。
GDP
(国内総生産)
米商務省 「速報値」は当四半期
終了後の翌月下旬
NY時間8:30
「改定値」は2ヵ月後の下旬に、「確定値」は3ヶ月後の下旬に発表される。速報値が最も注目される指標。数値が良ければドルの買い材料。
貿易収支 米商務省 毎月10日頃
NY時間8:30
2ヵ月前の貿易収支実績。対日、対中国など国別でも発表され、これらの赤字が増加するとドルが売られる図式となる。貿易赤字の動きによって為替政策を変更したこともあるので要注意の指標。
小売売上高 米商務省 毎月中旬
NY時間8:30
前月分の小売売上高実績。消費大国である米国の景気動向を占う上で重要な指標。数値が良ければ、ドルの買い材料となる。
消費者物
価指数
米労働省 毎月中旬
NY時間8:30
前月分の消費者物価指数。変動の大きい食品とエネルギ-を除いたコア指数が特に注目。数値が大きければ、利上げ期待からドルの買い材料となる。
生産者物
価指数
米労働省 毎月中旬
NY時間8:30
前月分の生産者物価指数。変動の大きい食品とエネルギ-を除いたコア指数が特に注目。数値が大きければ、利上げ期待からドルの買い材料となる。
住宅着工
件数
米商務省 毎月中旬
NY時間8:30
前月分の住宅着工件数。この数値の好調さが消費部門指標の先行指標となることが多いことから注目される指標。数値が良ければ、ドルの買い材料となる。
FOMC
(米連邦公開市場委員会)
FOMC
(FRB)
年8回、6週間ごとの
火曜日に開催
米国の短期金利の指標である「FF金利」の誘導目標を決定。委員会終了後に発表される声明の内容は要チェック。インフレに対する警戒姿勢が強ければ、利上げ期待からドルの買い材料となる。
対米証券投資 米財務省 毎月中旬
NY時間9:00
2ヵ月前の対米証券投資。米国の経常赤字をファイナンス(穴埋め)している外国の投資家からの投資動向を表すが、数値が減れば、米経常赤字への懸念からドルの売り材料となる。
ISM製造業
景況指数
ISM
(米供給管理協会)
毎月初め
NY時間10:00
前月分の製造業景況指数。ISMが製造業約350社にアンケ-ト調査を実施し、前月との比較を行うもので、指数50が景気拡大と後退の分岐点となる。数値が良ければ、ドル買いの材料となる。
耐久財受注 米商務省 毎月20日過ぎ
NY時間8:30
前月分の耐久財受注実績。設備投資の先行指標ともいわれ、変動の大きい輸送機器や国防関連を除いた数値に注目。数値が良ければ、ドルの買い材料となる。

※NY時間8:30は、米国夏時間採用時なら日本時間21:30、冬時間採用時なら日本時間22:30となります。